9月7日~【日本の伝統工芸をテーマにしたアートエキシビションのお知らせ】
この度、日本の伝統工芸の魅力を発信するクラフトツーリズム事業"LOCAL CRAFT JAPAN"を展開するミテモ株式会社は、2023年9月7日(木)から9月16日(土)まで、Village Saint-Honoré (91 Rue Saint-Honoré75001 PARIS)のギャラリースペースにて、奈良県吉野山で500年以上にわたって続く吉野林業と、それを営む人々が山の生態系の中で、どのような関係を築いてきたかを伝える展覧会『YOSHINO – Eternal Forestry』を開催いたします。
この展覧会では、山にあふれる光や影、杉林の森をそよぐ風や川のせせらぎ、森を手入れする人音などの環境音を組み合わせた映像作品と、新しい木材や木材としてすでに生きた古材で構成されるモニュメンタルな彫刻などが展示されます。鑑賞者は視覚、聴覚、触覚、嗅覚などを通して、吉野山の魅力を感じ取ることができるでしょう。是非この機会に奈良県吉野山の環境を追体験してください。
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~9月7日17:00よりエントリフリーのレセプションパーティーを開催いたします~
奈良県吉野の酒蔵より直輸入した日本酒と、おにぎりをふるまいますので是非いらしてください。
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「人と自然が織りなすサスティナブルなかたち」
YOSHINO – Eternal Forestryでは、500年続く吉野林業に携わる山守、建築家、大工そして、吉野杉が育つ自然環境に焦点を当てます。本展を通して、人間と自然との対話と感謝の心を表現し伝えようと試みまています。吉野林業の山守である福本氏は、「木は3つの命を生きる」と語ります。山に生き、家や家具の材木として生き、古材として新材と組み合わされ生き続ける。このサイクルの中で、吉野の木は1,000年かけて形を変えながら生き続けるのです。本展では、このような「木が生き続ける」という独特な考え方と、長く重厚な時間の感覚が表現されます。そして、このように人間の手によって継承されてきた吉野山のエコロジカルなサイクルを見ることで、自然と共にある私たち人間のこれからの生活や生き方について、想像力を膨らませることができたらと考えています。
■みどころ
1.500年続く吉野林業の精神
山守は、木を育てる技術と精神性を親から子へと受け継ぎながら、何代にも渡り1本の杉や檜を育て上げます。先祖が大切に手入れをした木を伐り倒す前、山の神に感謝の気持ちを込めて手を合わせる山守の姿は、材として加工された後の木材にも美しく表れます。それらは、釘や金物を使わずに家を建てる伝統構法の大工や、1本の木から人々の暮らしを豊かに彩る美しい器を生み出す木工職人によって、人々の暮らしに届けられます。
2.フランス人映像作家Mai Huaによるオーディオビデオインスタレーション
映像作家のMai Huaとミテモとのコラボレーション作品であるオーディオビデオインスタレーションは、山守が山や木から感じ取る気配や、日々様々な表情を見せる自然環境を撮影した映像と、吉野山の様々な環境でフィールドレコーディングした音で構成され、パリのギャラリーにもう一つの吉野山を出現させます。大型2面プロジェクション+2.1チャンネルサウンドを用いることで、鑑賞者はあたかも吉野の山に訪れたかのような体験を得られます。
3.伝統的な木造建築スタジオによる林業の姿
奈良を拠点に伝統的な木造建築の設計・施工を専門に手掛けている建築スタジオ東風とミテモとの協働制作による立体作品は、500年続く吉野林業の過去と現在を繋げるように、吉野杉の新材と古材が組み合わされ、形を変えながらも生き続ける吉野杉の生のあり方が提示されます。そこには吉野山で連綿と受け継がれる自然環境の姿が現れています。