「続・フランスの曲がり角から」第五話、抗体検査に行ってきてを掲載させていただきます。

2020/06/10 18:32:48
タイプ
小畑リアンヌの本です。
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obatarianne@free.fr
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ロックダウン後の世界が動き始めた。

テレビでは連日のように、ここフランスでも街の風景と共にコロナ後の政策、経済、貧困、差別、、、が頻繁に取り上げられている。そんな中で普段の平穏な日々を願いながら生活を取り戻したい人々もいる。

庭の隅に自給自足用にと植えたズッキニーがすくすく育ち小さな実をつける。すがすがしい若葉を感じる季節から夏の景色へ。なのに、ひと月前から匂いや味を感じなくなった。数日前に少し嗅覚は戻ってきたが、変な話トイレでの悪臭も全く感じない。味覚においてはコーヒーの苦みだけを感じる。年齢的な症状かもしれない。花粉症、いや蓄膿症なのかもしれないと一応担当医に相談のために6月2日に電話を入れた。数時間後、covid19専門の医者から直接連絡が来て、その日のうちに診断の予約が決まった。

他の誰とも会わずに500平方メートルの我が町の公民館でフェイスシールドと防護服を着た医者が診断する。熱もなく心拍も肺も正常でその場で陰性だからPCR検査の必要はなしと告げられた。出してくれたSérologie SARS-CoV.2と書かれた抗体検査の診断書をもって、次の日検査ラボで試験管一本分の採血。そして48時間後に出た抗体検査の結果はやはり陰性だった。正直な話、外出を殆どしていないものには、こんな大げさになるとは思っていなかった。診察料、検査料がかかることを覚悟していただけに、これら全てが無料で保険適用なのには驚いてしまった。
欲が出るもので、本来、喜ぶところを不純にも少し残念に感じてしまっている自分がいる。「陽性」と出れば身体に免疫ができたということだろうから早速、TGVか飛行機でパリへ行こうと考えていた矢先だった。さて、どうするか。感染者の多い首都パリへ行くべきか行かざるべきか、それが問題だ。なんて言っている場合ではない。「陰性」という結果が出てむしろその判断がつかない。その方が問題だ。このウイルスは消えてはいない。今も至るところに存在する。人間がこんな微小なものにおののき震えているのだから。

遠い昔に見たディスニーのアニメ映画「王様の剣」の一場面を思い出す。マーリン(フランスではメルランなのだが)とマダム・ミムという髪がぼさぼさの魔女が、いろいろな実在動物に変る魔法の一騎打ち。ネズミから猫へ、トラへ、像へ、、、魔女はずるく架空の火を吐く恐竜へと。だが、最後にマーリンは目には見えない風邪ウイルスに変わる。そして対決の結果は言わずとも、魔女は熱を出して寝込んでしまう。アニメ漫画では笑えてしまうが、今ならこれは風刺的に映るだろう。第二波、第三波の覚悟がこれからも強いられる。自分が罹らないと思う人も、罹って回復し安心している人も、また知らずに家族を、誰かを死に至らすほどのことになるかもしれない。
後世に残すにはあまりの脅威のウイルスとの戦い。それでも喉元過ぎれば熱さ忘れるには長い長い道のりになるだろう。

2020年6月10日 小畑リアンヌ “続・フランスの曲がり角から”

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「パリ 硝子の街」「時計の森」、昔のパリの日本人社会の様子がオーバーラップして、とても面白かったです。ーフランス在住

「なにやってんだろう私」は日本で生活する私も「ウィ!」と叫びたくなりました。目次もすてきです。「旦那とはウィで始まり、ノンで終わる」「悔い残す人の道なら春を待て」タイトルも内容も心に響きました。全部に心のスッスッと入ってくる文章で素晴らしいですね。ー日本在住シナリオライター

紹介してくださった小畑リアンヌさんの本を読みました。
私も、自身何やってるんだろう?と思い、できることから始めることにしました。生活に余裕もない中でも何かできるはず!ここまで厳しいフランスなのかと驚きですが、どんなに奮闘して挑戦してこられたか…現在があるのだと。恐れ入ります。これからも頑張ってください。 ー日本在住主婦

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***最新の小説が「時計の森へ」他人の飛行機券で帰国する話から始まります。1980年代のパリの情景が出てきます。

***フランスにお住いの読者のイチオシとともに「なにやってんだろう私ーこのままフランスで死にたくない」の本が6月18日、 上野千鶴子さんのウィメンズアクションネットワーク Women's Action Networkに紹介されました。(WAN)は女性をつなぐ総合情報サイトです。フランス在住の女性も頑張りましょう。https://wan.or.jp/article/show/8419
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フランスへ滞在を考えていたものですが、改めて外国で住むというのは大変だと実感しました。ですが何故か勇気を頂いたようにも思えます。ハード表紙に版画も印刷されていて素敵な本ですね。ー日本在住
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***YOUTUBEに、スマートフォンで撮影のパリの風景と硝子の街の音楽をmixした動画が掲載されています。 [硝子の街 GARASU NO MACHI]で検索することもできます。
送って頂いた1979年の古いカセットテープとダビングですので、音は今ひとつですが、フランスに住む方にとっては興味のあるものになっています。ご覧ください。
また、『硝子の街』に追記文(日仏語にて)を挿入しています。

***フランス語で翻訳されている文を読んだフランス人からノスタルジーを感じる素晴らしい作品だと評されています。

***「仏相な世の中、日本の中」を読んで下さり感想などを今も頂いたりします。本当にありがとうございます。ですが、旧システムのためHP上に掲載した文章の訂正が出来ず、削除も出来ません。そのままになっていますことをお許しください。
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*** 本はアマゾンなどのネット販売、日本の書店、パリジュンク堂で購入可能です。

日本から在庫が入荷しましたので、CE内の方には15ユーロでお送りします。

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記事No. 40

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