フランスの子持ち様は将来を担う? 続・フランスの曲がり角から 第27話
パリ市内に住んでいる娘は大会社に一度就職したものの、半年後には事務所勤めを嫌い航空会社に転職した。今では3人の子育てしながらキャビンアテンダント、いわゆるスッチーをこなしている。彼女の友人のスッチーもパリで3人の子育てをし、ちゃんと空を飛んでいる。日本では全く考えられないのではないだろうか。もちろん旦那も働いている。フランスでは3人以上の子持ち家族は大家族設定を受け優遇される。子育てへの援助金、交通費割引、年金まで10%の上乗せががあり、67歳に引き伸ばされたのにも関わらず62歳に40年以上の掛け金がなくとも満期年金者になれるなどの特典もある。職場でもクリスマス前後の一、二週間はいつも子供たちのために休暇をもらっているが、職場から不満の声は上がっていないようだ。40歳を過ぎた白髪頭でスッチーを継続している。
フランスでも現役世代が年金者を支えているのは変わらない。だからこそ大切な子育てだと理解できる。それでも結婚年齢が高くなったので出産数は確実に減ってはいる。今のところ未来を背負う子供に託すので世代を越えた因果応報と呼べるかどうか、はわからないが。(フランスでは年金可能年齢を64歳に、満期年金を68歳に引き上げ案や現役の間に自分で自分の年金を貯蓄する案なども検討中ではある)
政府も法律も目に見える形で国民に納得いく形で子供政策を推進して来たから、将来を担う大切な子育てをしている人たちを中傷的な「子持ち様」とは呼ぶ事はない。ベビーカーを押している女性を見かけると、(なんとフランではエレベーターや超満員のバスにベビーカーのまま乗車も出来、その場所も確保されているが)つい手を貸しましょうかと自然に声掛けしてしまう。
2025年2月27日 続・フランスの曲がり角から 第27話
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『なにやってんだろう私』『Qu’est-ce que je fais là ?』(16 euros)がお問い合わせにお答えして「特別に」印刷本として、『パリジュンク堂』のみで販売される事になりました。
『女のブリコラージュはつらいよ』フランスで孤独を癒す日曜大工物語がパリジュンク堂、アマゾンで発売中!(ピアノを戸棚に改装した分を改定版で追加しています。YouTubeで小畑リアンヌの蛇口の交換、市バスで巡るパリのイルミネーション2024年、掲載中)
本文より、
今は「ひとり暮らし」の家なのだから、好き勝手にやって、完成しなくても自分が困るだけで誰にも迷惑は掛からない。何度も言うかもしれないがフランスでは電話一本で業者が来てくれて、片付くなんて夢の夢。人生は闘いである。だから54歳からの14年間は全く一人で色々なことをやってきた。特に没頭したのが壊れたものから、なんでも修理。そのついでにと言っては語弊があるかもしれないが、家自体を自分にとって心地良い住処に、できる限り変えることに集中した。
私は今68歳、体力に衰えが見え始めた。何歳までブリコラージュが続けられるかわからないので、自己満足にすぎないがこれまでの分を一覧にすることに決めた。やっている間は私のような単細胞はそれだけで頭がいっぱいになる、辛いことも忘れる。自分が住むのに心地よさを求めてどこが悪い。完璧でなくとも、「和風総本家」のように、、、
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本当になんでもDIYされるのですね。びっくりです。地方在住 2025年1月
フランス語の本を読み終えました。感動しました。ときどき目頭が熱くなるぐらい感動しました。ーフランス女性(日本に4年滞在経験あり)2021年11月
「なにやってんだろう私」読ませていただきました。前途多難な人生を自ら選び、数々の体験を塗りつぶした日々、素晴らしい刺激をいただきました。ーパリ在住 2020年10月6日
「パリ 硝子の街」「時計の森」、昔のパリの日本人社会の様子がオーバーラップして、とても面白かったです。ーフランス在住
「なにやってんだろう私」は日本で生活する私も「ウィ!」と叫びたくなりました。目次もすてきです。「旦那とはウィで始まり、ノンで終わる」「悔い残す人の道なら春を待て」タイトルも内容も心に響きました。全部に心のスッスッと入ってくる文章で素晴らしいですね。ー日本在住シナリオライター
紹介してくださった小畑リアンヌさんの本を読みました。
私も、自身何やってるんだろう?と思い、できることから始めることにしました。生活に余裕もない中でも何かできるはず!ここまで厳しいフランスなのかと驚きですが、どんなに奮闘して挑戦してこられたか…現在があるのだと。恐れ入ります。これからも頑張ってください。 ー日本在住主婦
フランスへ滞在を考えていたものですが、改めて外国で住むというのは大変だと実感しました。ですが何故か勇気を頂いたようにも思えます。ハード表紙に版画も印刷されていて素敵な本ですね。ー日本在住
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***フランスにお住いの読者のイチオシとともに「なにやってんだろう私ーこのままフランスで死にたくない」の本が6月18日、 上野千鶴子さんのウィメンズアクションネットワーク Women's Action Networkに紹介されました。(WAN)は女性をつなぐ総合情報サイトです。フランス在住の女性も頑張りましょう。https://wan.or.jp/article/show/8419
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***YOUTUBEに、「小畑リアンヌのIZAKAYA」、「蛇口の交換」。またパリの風景と硝子の街の音楽をmixした動画が掲載されています。[硝子の街 GARASU NO MACHI]で検索することもできます。送って頂いた1979年の古いカセットテープとダビングですので、音は今ひとつですが、フランスに住む方にとっては興味のあるものになっています。ご覧ください。
また、『硝子の街』に追記文(日仏語にて)を挿入しています。
***フランス語で翻訳されている文を読んだフランス人からノスタルジーを感じる素晴らしい作品だと評されています。
***「仏相な世の中、日本の中」を読んで下さり感想などを今も頂いたりします。本当にありがとうございます。ですが、旧システムのためHP上に掲載した文章の訂正が出来ず、削除も出来ません。そのままになっていますことをお許しください。
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*** 本はアマゾンなどのネット販売、日本の書店、パリジュンク堂で購入可能です。