『フランスでは老婆でも車の修理をやるしかない』続・フランスの曲がり角から 題28話
7月2日昨日まで続いた猛暑日、クーラーが入っているスーパーで過ごそうと車のエンジンをかけるものの数秒後には止まる。保険会社に電話すると自宅から50KM以上の場所の故障でなければ保険の対象ではないと断られる。そんな条件は全く知らない。高い保険を掛けてもいざと言う時の役立たず。買ったマツダ店に歩いて行くと、8月末にしか修理予約が取れないと言うではないか。南仏の郊外の家に住んでいる者には車は必要不可欠。バカンスに入ったお気楽フランスはこんな時全く融通など効かない。マツダの整備士はきっと燃料ポンプだろうと、彼はホワイトスプリットで洗浄したと、この助言は全く間違っていた。信じた私は2ヶ月待つなら自分でやってみようとYoutubeを見て取り掛かってしまった。両手は傷だらけで絆創膏を指に何本も巻き、汗だくになっただけで結果は何も変わらなかった。癖で一つのことが終わらないと何もできない小畑リアンヌ。毎日のように別のガレージを回った。そして6店目のルノーで整備士に取り出した燃料ポンプの写真を見せたら、彼は大きな声で他の整備士に笑いながら叫んだのだった。「こんな事をやった人は初めて見た!」と関心し、仕事が終わった夕方に検査機(バリーズ、ディアノスチック)を持って家まで来てくれたのだった。そして次の日に部品番号も調べ部品専門店へ行くと、今度は石頭のフランス人が私には絶対売れないと言い張った。老女が修理する事などありえないと決めつけ、返却されるだろうから売らないの一点張りなのだ。カムセンサーの値段はネットなら13€のところをここでは120€もする。それでも次の日に手に入るこちらで購入したい。売らない理由は何だと食ってかかる。20分後にやっと返却はしませんと覚書を書く事でokが出たのだった。10日間の長い戦いだったがやっとセンサーを変えると車は快適にエンジンがかかった。第28話 (本当に写真を見せたいぐらい一人で修理しました。)
新しい本を5月24日に昔の論文「Étude comparative des Onomatopées en langue française et japonaise: 日仏語オノマトペ比較研究」 Rianne OBATA をAmazon.fr からフランス語と少し日本語翻訳で出版しました。KINDLE版の場合は今なら無料で読めるかもしれません。よろしかったらご覧ください。アマゾン本のところで「Rianne OBATA」と検索すれば出てきます。
紙書籍の最後にもフランス人用にどのくらい擬音語などが同じ感覚なのか試せる質問用紙も回答もあります。フランスのご家族の方と楽しんでください。
それではよろしくお願いします。
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『なにやってんだろう私』『Qu’est-ce que je fais là ?』パリジュンク堂で販売中。
『女のブリコラージュはつらいよ』フランスで孤独を癒す日曜大工物語がパリジュンク堂、アマゾンで発売中!(ピアノを戸棚に改装した分を改定版で追加しています。YouTubeで小畑リアンヌの蛇口の交換、市バスで巡るパリのイルミネーション2024年、掲載中)
今は「ひとり暮らし」の家なのだから、好き勝手にやって、完成しなくても自分が困るだけで誰にも迷惑は掛からない。何度も言うかもしれないがフランスでは電話一本で業者が来てくれて、片付くなんて夢の夢。人生は闘いである。だから54歳からの14年間は全く一人で色々なことをやってきた。特に没頭したのが壊れたものから、なんでも修理。そのついでにと言っては語弊があるかもしれないが、家自体を自分にとって心地良い住処に、できる限り変えることに集中した。
私は今68歳、体力に衰えが見え始めた。何歳までブリコラージュが続けられるかわからないので、自己満足にすぎないがこれまでの分を一覧にすることに決めた。
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本当になんでもDIYされるのですね。びっくりです。地方在住 2025年1月
フランス語の本を読み終えました。感動しました。ときどき目頭が熱くなるぐらい感動しました。ーフランス女性(日本に4年滞在経験あり)2021年11月
「なにやってんだろう私」読ませていただきました。前途多難な人生を自ら選び、数々の体験を塗りつぶした日々、素晴らしい刺激をいただきました。ーパリ在住 2020年10月6日
「パリ 硝子の街」「時計の森」、昔のパリの日本人社会の様子がオーバーラップして、とても面白かったです。ーフランス在住
「なにやってんだろう私」は日本で生活する私も「ウィ!」と叫びたくなりました。目次もすてきです。「旦那とはウィで始まり、ノンで終わる」「悔い残す人の道なら春を待て」タイトルも内容も心に響きました。全部に心のスッスッと入ってくる文章で素晴らしいですね。ー日本在住シナリオライター
紹介してくださった小畑リアンヌさんの本を読みました。
私も、自身何やってるんだろう?と思い、できることから始めることにしました。生活に余裕もない中でも何かできるはず!ここまで厳しいフランスなのかと驚きですが、どんなに奮闘して挑戦してこられたか…現在があるのだと。恐れ入ります。これからも頑張ってください。 ー日本在住主婦
フランスへ滞在を考えていたものですが、改めて外国で住むというのは大変だと実感しました。ですが何故か勇気を頂いたようにも思えます。ハード表紙に版画も印刷されていて素敵な本ですね。ー日本在住
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***フランスにお住いの読者のイチオシとともに「なにやってんだろう私ーこのままフランスで死にたくない」の本が6月18日、 上野千鶴子さんのウィメンズアクションネットワーク Women's Action Networkに紹介されました。(WAN)は女性をつなぐ総合情報サイトです。フランス在住の女性も頑張りましょう。https://wan.or.jp/article/show/8419
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***YOUTUBEに、「小畑リアンヌのIZAKAYA」、「蛇口の交換」。またパリの風景と硝子の街の音楽をmixした動画が掲載されています。[硝子の街 GARASU NO MACHI]で検索することもできます。送って頂いた1979年の古いカセットテープとダビングですので、音は今ひとつですが、フランスに住む方にとっては興味のあるものになっています。ご覧ください。
また、『硝子の街』に追記文(日仏語にて)を挿入しています。
***フランス語で翻訳されている文を読んだフランス人からノスタルジーを感じる素晴らしい作品だと評されています。
***「仏相な世の中、日本の中」を読んで下さり感想などを今も頂いたりします。本当にありがとうございます。ですが、旧システムのためHP上に掲載した文章の訂正が出来ず、削除も出来ません。そのままになっていますことをお許しください。